しかしながら、ジョージがその後シタールにドンドンのめり込んでいったのかというと、私はそうではないと思います。 ラビ・シャンカールから手ほどきを受けてからシタールを披露したビートルズ・ソングは、実は「Across The Universe」の1曲だけしかないのです。 アルバム「RUBBER SOUL」の「ノルウェーの森(Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」のシタールも、アルバム「REVOLVER」の「ラブ・ユー・トゥー(Love You To)」のシタールも、どちらもラビ・シャンカールに出会う前の独学での演奏です。 また、アルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band)」の「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー(Within You Without You)」とシングル「Lady Madonna」のB面の「ジ・インナー・ライト(The Inner Light)」の演奏は、プロのインド楽器演奏家の演奏です。 インド音楽と西洋のロックとは、やはり本来の曲調が合わないのではないでしょうかね。 ビートルズ解散後、ジョージがソロになってから自分の作品にどんどんシタールを取り入れたということもありませんし。