リンゴはまた、そのRory and The Hurricanesの活動に専念することを決めた1960年の夏についてこう回想している。
「工場で働いてたんだ。僕はエンジニアの見習いでね、それって僕の家族にとっては大ニュースだったよ。でも、一方でRory and The Hurricanesでもプレイしてて、スケグネス(英国の海辺の町)で3ヶ月演奏しないかって話が来たんだ。僕らは仕事を辞めなきゃいけなかった。親戚みんなが説得に来たよ。ドラムは趣味としてはいいって。僕はそこで踏ん張って自分の立場を主張しなきゃならなかった。“いや、僕はドラマーだ。だから、行く”ってね。『Sliding Doors』(地下鉄のドアが閉まったときと閉まらなかったときで主人公の人生が変わる姿を描いた映画)の瞬間だったわけだ。いい決断っていうのがあるよ」 Ako Suzuki, London